2012年2月アーカイブ
今日の写真は昨日紹介した温度調節機が温度を測るためのセンサーです.
真空容器の中の温度を測定するために,真空に対応した特別な白金(プラチナ)抵抗のセンサーを使っています.温度に依存して変わる抵抗値を温度調節機で測り,温度を測定します.デュワーの中に8個入れられています.(YU)
今日の写真は HSC を制御するための計算機群の写真です.HSC は全体を管理する1台の計算機と,半分の科学観測用 CCD の制御・読み出しを担当する計算機2台の合計3台の計算機を使うことで写真が撮れるようなシステムになっています.
これだけでも写真は撮れるのですが,運用時には先日の試験で動作確認した共通のユーザインターフェースである SOSS から制御計算機に命令を出し,その命令に従って制御計算機がシャッター・フィルター交換機構・望遠鏡・CCD 読み出し用計算機等を制御し,観測を実現します.
これらの計算機は複数のハードディスクを搭載した RAID 装置につながれ,膨大に生産されるデータを保持します.(YU)
(参考)バックアップ制御計算機
これまでに何度かフィルター交換機構についての記事を書いていましたが,フィルターについてはあまり書きませんでした.
研究用途で天体観測をするときにはフィルターを使います.このフィルターは特定の波長の光のみを通すように制作されており,研究者はその透過率をきちんと把握しておかなければ,科学研究の目的を達成することが困難です.
今日の写真は透過率を測定する装置で,HSC の親分である Suprime-Cam フィルターを実際に検査しているところの写真です.このフィルターは非常に狭い波長の光しか通さないように設計されているため,ほとんど鏡に見えます(写真中の鏡状の長方形の板).もうすぐ HSC フィルターの測定も行いますので,その時に比較紹介します.(YU)