エンジニアリング観測で、HSCにHアルファ輝線(波長656nm)だけを通すフィルターを取り付けて、アンドロメダ銀河を撮像してみました。赤く見えるのがHアルファ輝線を強く発している領域です。生まれたての若い星から放射される強い紫外線により、まわりの宇宙空間にある水素が電離され、これがHアルファ輝線を発します。つまり、Hアルファ輝線は、星が生まれている場所のマーカーになっているわけです。アンドロメダ銀河の腕のダークレーン(暗黒星雲)に沿って、そこかしこで星が生まれているのが分かりますね。
三鷹のソフトウェアエンジニアの方がおもしろいソフトを作って下さいました。
このリンクをたどってみてください。google mapのように画像を拡大・縮小して見ることができます。左下にあるColor Adjustmentというboxにcheckを入れると、色の調整パネルが出てきます。各フィルター(i, r, g, Hアルファ)の上段のスライダーは、表示するデータの範囲を決め、下段のスライダーはガンマ値のようなもので、
右に動かすと低いピクセル値がより強調されるようになります。行列の値を変えると、各フィルターのRGBへの配合比を調整できます。
天体観賞用画像を作る際、色はこうあるべき、なんていう理屈はどこにもありません。特に、色を構成する3原色以上のフィルターバンド数がある場合は、もー、好き勝手やっていただいて構いません。行列の要素にマイナスの値を入れると引き算だってできます。いろいろ試してお気に入りの色が決まったら、自分の名前を入力し(オプション)、ダウンロードボタンを押して下さい。お名前入りの画像がダウンロードされます。なお、ブラウザーに表示されている部分だけが切り取られますので、気に入った場所を拡大・縮小しながら選んでください。ブラウザーをディスプレーいっぱいに広げて作業すると、壁紙用に最適な画像が作れます。Retina Displayをお使いの方は、x2のcheck boxを忘れずに。
世界で一つしかない、あなただけのアンドロメダ銀河画像を作ってみてください (SM)。
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